お彼岸

今日は春の彼岸明け。
先の3連休は、何したかって?
もちろんワタシはお墓参りに決まってます。我がカマクラ一族 + 鳥一羽で墓参。

しとしと雨が降る中、お墓掃除に汗をかき、午後の晴れ間にご先祖様を垣間
見たような気がしました。
やはり、春到来の足音をあちらこちらに感じることができるこの時期の
お墓参りは格別の思い入れがあります。


そんなわけで、今日は少しばかりお彼岸の話。


【期 間】
 春彼岸:毎年3月の春分の日をはさんで前後3日(計7日間)
 秋彼岸:毎年9月の秋分の日をはさんで前後3日(計7日間)


今年(2009年)のお彼岸日程は以下。
 ・彼岸入り:3月17日
 ・中日 :3月20日 [春分の日]
 ・彼岸明け:3月23日


【お彼岸はどこから来たの?】
”ヒガン”という言葉を聞いたことのない日本人はいないと思いますが、お彼岸は「波羅蜜多(サンスクリッド語:paramita)」を「到彼岸」と漢訳したのが、いつしか「お彼岸」になったと言われています。
ただ、このお彼岸は、日本独特の仏事行事で他の仏教国にないのも特徴です。


「此岸」・・・煩悩や迷いに満ちたこの世。現世。
       今我々のいる ≪コチラ≫の世界   
「彼岸」・・・解脱した悟りの世界・仏の世界。極楽浄土。
       亡くなった先祖たちの霊が住む ≪アチラ≫の世界


お彼岸にお墓参りをする意味とは、「コチラ」側から「アチラ」側にいらっしゃる
ご先祖様にご挨拶に参るということなのですね。
また、この期間に仏様の供養をすることで極楽浄土へ行くことが出来るとも考えられています。

じゃ、【なぜ、春分秋分の日をお彼岸にしたんでしょうか?】
→それは中日(春分秋分の日)が、
 1.太陽が真東から昇り、”真西に沈む”日である
・・・阿弥陀様の「西方極楽浄土」思想
 2.昼と夜の長さが同じ日である
・・・「中道」精神で昼夜を二分
ということに影響しているということが、古(いにしえ)の多くの書物にも述べられています。


また、以下「国民の休日に関する法律」からも、日本人の伝統的な民俗の心が映し出されていますね。
 春分の日・・・自然をたたえ、生物を慈しむ日
 秋分の日・・・祖先を敬い、亡くなった人を偲ぶ日

彼岸のお墓参りは、江戸時代よりはじまったと考えられていますが、
これら仏教的、伝統的、日本人的な思想や習俗・風習が混交して現在の「お彼岸」と
いうものがあるんです。

お彼岸の時期は気候的にもいいもの。
江戸の時期も「お墓参りにかこつけて野外への遊山をする」といった
側面もあったと考えられています。


墓前でのご先祖様供養より、つい連休バカンスを優先してしまった方。
お彼岸過ぎたから、遅いということはありませんよ。
大事なのはなにより、供養の心です。
ご先祖様はまだきっと待っててくれますよ。


入学、進級、就職・・・、春のの咲く時期は日本人にとって、特別なシーズン。
さてさて春彼岸も終わったことです。
また心新たに・・・。


            BY かまくら博士 『暑さ寒さも彼岸まで』




P.S:「お墓」「お墓参り」という言葉で、ブログを書かれている人がどのくらいいるのかな・・と調べてみました。↓
下の表の通り、春と秋のお彼岸、お盆の時期は急増していますね。